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2012年4月15日 (日)

花のいのちとスマホの電池

 吉野山 こずゑの花を見し日より 心は身にも そはずなりにき(西行)

 この週末、吉野に桜を観にいってきました。

 同行したのが山歩きの仲間だったので、近鉄大和上市から奈良交通バスで宮滝で降り、裏側から山越えして吉野に入るトリッキーなお花見になりましたが、初心者にも登りやすいルートでとても楽しかったです。

 ただ、まったくノートラブルだったかというと、そうでもありません。一つは登り始めから上千本まで登って昼食をとるまで小雨に悩まされ、お弁当を食べる時には汗ばんだ身体が谷を吹き上げる風に晒されて、体感温度としては随分と寒かったこと。

 もう一つは、携帯電話の電池があっという間になくなってしまったこと。

 お昼ごはんを終えて、山を下り始め、眺望の開けた場所に出た頃。小雨から霧、靄に変わって柔らかく白んでいた風景が、天気が回復して急に視界がクリアになり始めました。ご飯を食べた時に山の上からはほとんど見えなかった上千本の桜が、今度は山を見上げる形で目の前にサーッと浮かび上がってくる様子に、一同歓喜の声をあげ、めいめいがスマホで写真を撮り始めました。

 と、ここまでは良かったのですが。

 山の中では電波が弱いためか、必死になって通信を試み始めたスマホくん。少しでも電波を拾うと通信しようと必死になってしまうようなのです。おそらくは、こういう時のために電波を無駄に追わない設定とか何とかいうのがあるとは思うのですが、こちとらそういう細かなことには詳しくもなければ頓着もしないタイプ。晴れ間に喜んで桜をバシャバシャ撮っている間にあっという間に電池切れを起こしてしまいました。

Dsc_0356

(写真は電池切れ直前に撮ったもの)

 僕の端末はあまり電池の持ちが良い方ではないのですが、他の皆さんも同様にバッテリーが底を尽きかけているようでしたから、そもそも山歩きと携帯電話の電池は両立しないと思っておいた方が良さそうです。どうやら、花のいのちとスマホの電池は短しものと心得よということらしいです。良い経験となりました。

 吉野には何度か行ったことがあったのですが、桜の季節に登ったのはこれが始めて。山全体をしてサクラのプレゼンターと化す様子はまさに絢爛の極み。午前中の雨もどこへやら、お昼からはのんびりと桜見物を楽しむことができました。

 惜しむらくは下山途中でよる予定だった吉野温泉が、ゴールデンウィークまでは温泉の営業をしていなかったこと。

 それにしても、日帰りであんなに見事な桜が楽しめるなんて。

 晴れた日にもう一度、満開の吉野桜を楽しみたいなあと、早くも来年の桜を思いつつ、冒頭の歌の心境であります。

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