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2009年1月21日 (水)

いったい、どうすればいいんだろう

 あの日から早くも14年が経ちました。

 自分でもちょっとびっくりするのですが、14年前のあの日、僕はまだ20代でした。正確に言えば、30歳まで残すところあと一週間を切ったところ、生まれてから29年と360日目の朝に、僕は阪神淡路大震災に遭遇したことになります。

 いったい、どうすればいいんだろう。

 あの時、あの頃。頭の中には、この言葉が何度去来したことでしょう。

 家のこと、家族のこと、仕事のこと…。未曾有の大災害を前にして、僕らはどんな局面でも「今、するべきことはなんだろう」を自問自答する日々でした。

 あまりの想定外の事態に、どこにも規則やマニュアルのようなものはありません(たとえあったとしても、それがどこにあるのかを探したり、考えたりするような余裕はありませんでした)。最初の子供の出産予定日までひと月余り、切迫流産の気配があって数日間の安静が必要と入院していた妻がやっと退院してきたばかり。なにより、被災したのは自分たちだけではありません。もっともっと切実な被害に遭った人たちが周りにもたくさんいました。

 あれを、こうすればきっとうまくいく――そんな、絵に描いたような明確な指針なんてどこにもありませんでした。ただもう、これだけはやっとかないと。それはもう後回しだ。あれとそれならどっちが先だ?――そんな感じです。先のことを考えて戦略的に戦うリーグ戦ではなくって、毎日毎日が必死のパッチのトーナメント戦。おまけにダブルヘッダー、トリプルヘッダーで試合が組まれてゆく。そんな毎日でした。

 今になって思えば――そう、まったくもって、今になって思えば――そうやって、毎日戦ってゆくことで、何か嗅覚のようなものは確かにあったと思います。考える前に行動を起こしていたような、一つ一つ慎重に検討した覚えなんてないのに、結果的には意外と最短のルートを通ってものごとを進めていたような、そんな気がするのです。

 2009年1月。
 そしてまた、いったい、どうすればいいんだろう、です。

 不景気。政治空転。ワーキングプア。凶悪事件。年金問題。異常気象。エネルギー問題。国際紛争。そして新型鳥インフルエンザの爆発的感染(パンデミック)が世界を、大型地震がふたたびこの国を襲うのは時間の問題と警鐘が鳴らされています。

 これがふたたび、いったい、どうすればいいんだろう、と嘆かずにいられましょう哉。

 でもその割りに、というか。
 14年前のあの頃の僕たちに比べても、世の中の雰囲気は滅茶苦茶悪いのに、緊張感が足りないような気がします。ニヒルに世相を批評するのではなくって、ほかならぬ僕の心理状態が温過ぎてヤバくないかと心配なのです。あの頃の切羽詰った感じと共通する緊迫感が、僕自身、世の中からあまり感じないのです。

 これって良くないことだよなあ。

 そんなことを感じながら、あと何分かで、44歳になります。

 僕はこれから…いったい、どうすればいいんだろう?

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