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2006年8月21日 (月)

若き血潮二日囃して夏終わる

駒大苫小牧の皆さん、おめでとう。
皮肉ではなく、本当に素晴らしい偉業です。

君たちは準優勝です。
でも、普通の準優勝ではないのです。
優勝、優勝のあとに、
いったん決勝で延長15回を戦って、
そのあとにたった一度負けただけ、の準優勝です。

優勝しただけ、よりも
続けて優勝した、よりも
続けて優勝したあとに、決勝まで進んで負けた、よりも
はるかに凄いのです。

だから、まずはじめに、もう一つのチームよりも先に
その栄誉を称えたいと僕は思います。

そして早稲田実の皆さん、おめでとう。
こちらも本当に素晴らしい偉業です。

君たちは優勝です。
でも、普通の優勝ではないのです。
春のセンバツでも延長15回引き分け再試合を戦い抜き、その後の試合を制し、
西東京大会決勝では延長11回の戦いの後に日大三の4連覇を阻止し
そしてこの最後の大会で、3連覇を狙うチームを相手に延長15回を戦って引き分け、
そして掴み取った優勝です。

ただ優勝しただけ、ではなく、
何度も何度も延長戦を戦い抜き、
その都度、忍耐強く勝ち抜いてきた
どこのどのチームよりも夏の王者にふさわしいチームです。

だから、このすがすがしい夏の終わりに、
どのチームよりも大きく
その栄誉を称えたいと僕は思います。

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決勝戦の時点で久しぶりに甲子園に行こうと思いました。
その時点で、既にドラマだったから
(でも満員だろうと思って自重しました)。

冗談で言ってたんですよ。
この大会はヤオチョーだって。
だって凄いシナリオで進んでるんだもん。

まるで野球漫画「ドカベン」そのもの。

熱きエースを中心に3連覇を目指すチームの存在も、
その行く手に立ちはだかるチームの個性的なことも、
劇的な逆転劇が立て続けに演じられることも。

そして、そのチームと決勝で対峙することを
あらかじめ約束されていたかのように
春の雪辱を期し、接戦の予選決勝を勝ち抜いてきたチームが、
クールなエースを中心に優勝候補を次々と撃破して勝ち進む。

―そして。

そして大団円はさらに凄まじかった。

こうやって事実を並べただけでそれがいかにドラマチックかが判って貰えると思います。

この2チームが昨秋の神宮大会で戦ってから、夏の決戦が終わるまでを大河ドラマにしてみたいです。沢木耕太郎さんにじっくりと時間を掛けて証言者とかに取材してもらって小説にしてもらいたいです。

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そして。
僕だって高校野球と全然かかわりのない仕事をしている訳ではないのです。
じゃあ、何かやらないとなあ。
何度、延長戦になっても諦めずに、何かやらないとなあ。

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この二日間で、めいっぱい熱い気持ちになった日本全国の皆さん。

今、自分の気持ちの中に余韻として残っている漣(さざなみ)のようなものを忘れないでいましょう。そしてこの名勝負を夏の祭りの思い出としてだけ仕舞っておくのは止めましょう。僕たちには、僕たちにとっての「3連覇みたいなもの」とか、僕たちにとっての「延長再試合のようなもの」とかが、きっとあるはずです。今年の夏は終わりますけどね。終わらない夏もあるんだな、と。

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思い出したのは初めて甲子園で決勝戦を見た33年前、小学3年生の夏でした。
夏。入道雲。浜風。満員の甲子園。
歓声。拍手。打球の音。応援団の音。
あの時の少年の夏は、僕の中ではずーっと生きてたんだなあ。

若き血潮 二日囃して 夏終わる (コイッチ)

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コメント

トラックバックありがとうございます。本当にいい試合でした。どちらの選手もホントにすごいなあって、本当に感動しました。ナミダ出ましたよ。野球ってなんて面白いんだろうって思って。

でも選手たち体のほうは大丈夫なんでしょうかね。監督も、投げさせていいものかどうか試合直前まで悩んだ、なんて新聞には書いてありましたが…気持ちはよくわかる気がいたします。

あっ、ところで最近、高校野球のカントクとか、選手たちの親が自分と年が近いことに気づいてガクゼンとしておりますです^^;もう逃げられないのですねーこういう年齢の現実からは…

投稿: シーラカンス | 2006年8月22日 (火) 07:57

いや、ホント 感動しましたの一言しか出ません。
目が画面に吸われて離せなかったです。

投稿: えべっさん | 2006年8月22日 (火) 08:24

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「15回延長でまた明日、だなんて~~」について。 今回、久しぶりにしっかり『甲子園』を見ました。 って言っても最後の数回だけですが^^; これまで高校野球というものが非常に「遠いもの」 という認識があったんですが、 今回はなんとも言えず「近い」感じがしました。 そこに「ドラマ」があったから、でしょうか。... [続きを読む]

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