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2006年2月 2日 (木)

類型と典型

「類型はダメ、典型じゃないと」

その昔、テレビディレクターとして腕を振るったYさんと久しぶりに会いました。定年退職して今は悠々自適の生活を送ってるとのことでうらやましい限りですが、70年代のテレビ制作ウラ話などを聞いていて、ひとつ気になったのが冒頭の言葉でした。最初、言葉の違いがよく分からなかったのです。芸術の表現については言い古されている言葉らしいのですが、何せ不勉強なものなので。

いまだに自分の言葉で上手く言い表せないのですが、これは何かとても大切なことを聞いたような気がするので書いておきます。

「ナビィの恋」などで知られる映画プロデューサーの佐々木史朗さんの以下のお話はその違い、意図するところを良く表しているような気がします。

映画専門大学院大学TOP >> 教員陣紹介 >> 佐々木史朗より

私がシナリオを見極めるポイントのひとつに、「類型」と「典型」があります。類型的に書かれたシナリオはたくさんあります。たとえば、"若い女性の寂しさ”をテーマに書くとすると、地方から東京に出てきて一人暮らしをするOLを主人公にする。入社して年数も経って“これでいいのかな”と少し思ったりもして…。これは「類型」です。しかし、同じ地方から出てきた女性でも、風俗街で働き、あっけらかんと暮らしているような女の子が、心の奥底に人知れず寂寥感を抱えている、までが描ければ「典型」です。
人間を記号化してしまったらシナリオは平板なものになります。類型というのはパターンで、ありきたりですから、悩みを抱えている若者はみんな青白い顔をして俯きながら歩いているようなことになる。しかし、映画は人間を描くものです。とことん人間を見つめ、自分の想像を巡らせながら人間を考えれば、一般的なパターンを抜け出ることができ、典型のシナリオが生まれます。
高いところから一般論をぶつようなものを作っていてもダメなんだ。もっと一個人の目線、等身大のリアルな感覚、そういったものを作らないと、頭脳には理解できても、心を感動させることは出来ないんだ。そういうことなんじゃないかなと思っています。違うのかな。

いま少し頭の中で考えて見たいテーマです。類型と典型。

ナビィの恋ナビィの恋
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